DREAM!ing 紫音・藤次ペアの進展

DREAM!ing 第3部は、藤次がどう動くのか気になるところでもありました。
父親(藤一郎)に対する動向もだけど、紫音に対する感情も。

父親(藤一郎)に対して

紫音の誘導もあって父親に関するパンドラの箱を開けてしまう。
パンドラの箱が何なのか具体的な描写はなかったけど、
これまでのDREAM!ingのストーリーから察するところはあるわけで。

結果として、藤次は父親の過去を明らかにすることはしなかった。

パンドラの箱の描写がなかったのも、
舞台上で紫音と藤次が言い合っていた時の
紫音のセリフに詰まっているなと思いました。

尊敬していた父親の過ちを大衆の前で明らかにすることが正しいことだとしても、それをやってしまったら二度ともとには戻らないから。

過ちを明らかにすることは紫音自身が一番望んでいたことだと私は思っていました。
でも、紫音は藤次を止めた。
紫音にとって藤次(が紡ぐメロディ)は大切だったから、
大切なものを守りたかったのだと感じました。

パンドラの箱に対する藤次と紫音の言葉・思いに
「泥」というワードが出てくるのですが…
「泥」が物理的にも、精神的にもつきまとう。
その描写がずっと暗かった。
泥だけに薄暗くて、靄がかかっていて。
でも、泥に関する最後の描写は、未来に向かっていた。それがすごく良かった。



紫音に対する感情

藤次は第1部の時点で紫音に惚れているし、
紫音のことを「男装している女性」だと思っているので(そう紫音が言った)
今までも時々可哀相で面白いシーンがあった。

今回、藤次の好きという感情があふれていて、
こっちまで温かい気持ちになりました。

紫音の寝顔を見て、
藤次は(ああ、好きだな)と思う。
それだけじゃなくて、
呆れのような境地に至る。
父親のことで色々葛藤して、
父親に問いただそうとしたけど紫音から止められて、
ゆめの中では散々、色々あったのに、
起きたときに紫音を見て好きだなと思う。
好きという感情はどんなことがあっても芽吹いていて呆れている。

私、こういう一途さというか、呆れるほど好きって感情が好きだなあ…
濁りがなくて、ただ好きという純粋な感情。

ラスト藤次と紫音が会話するのですが、
2人の会話が可愛くて。
柳の女性問題で荒れたグラウンドを恐竜がよみがえったみたいだねって話をしていて
その時点で可愛いんだけど、

紫音「ふふっ、じゃあ僕達、この世界にふたりっきりなんだ」

・・・可愛すぎ。

読んでいるリアルは暑い夏ですけど、
第3部の世界は真冬。
寒さが伝わってくるし、寒さから藤次の緊張感も伝わってくるし、
私にも寒い感情が沸いてくる。(実際は冷房で寒い)

風が吹いて楽譜が飛んで頭真っ白になって
たったひとつ残った感情「好き」を伝えるシーン
情景がはっきりと浮かんだ…
冬の匂いもしたし、風の音もしたし、鼓動も聞こえた。(私の頭の中で)

結果はまぁアレでしたが。
・・・告白後の藤次に笑った。
藤次らしさ全開で笑った。透明度が素晴らしい。

告白後の会話であらためて感じたのは、
ペアはお互い足りないものを補っているということ。
些細な言葉でハッとさせられる。

紫音・藤次ペア、いい関係になったなと思いました。



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